悩み相談 Q & A

いただきましたご相談に、担当者がお答えしています。ご参考になさってください。

ご相談内容をクリックすると回答が表示されます。

No.1 就学時健康診断について

■ 質問

来年4月に小学校に就学予定です。普通学級を希望していますが、まだどこにも相談はしていません。就学時健康診断のお知らせがきましたが、どうしたら良いでしょうか

■ 答え

ご存じの方も多いかと思いますが、就学時健康診断は、受けなければいけないものではありません。教育委員会に実施義務はありますが、子どもの受診義務はありません。就学時健康診断の最大の目的は、「障害」児を見つけだして、就学相談にかけさせ、子どもを支援学級や支援学校に送り出そうというものです。私たちは、長い間、この振り分けを目的とした就学時健康診断に反対してきました。そして多くの子どもたちが就学時健康診断を受けずに、地域の普通学級に入学してきました。

まずは、就学時健康診断には行かないことがよいと思います。どうしても行くという場合は、行った学校で「この学校に入りますのでよろしく」と伝えましょう。 就学時健康診断でチエックされると、就学相談にかかるように勧められます。これは、「相談」ですから、本人が希望しなければ受けなくていいものなのです。しかし、何も知らないと受けないといけないように思わされ、「相談だからいいか」と受けてしまうと、それは「相談」に名を借りた子どもの「就学 先判定機関」になっていて、一方的に「判定」が出され、あたかも判定に従わなければいけないような言われた方をされます。

困ったときには、一人だと不安だと思いますので全国連絡会に相談ください。また、全国連絡会から出されている「障害児が学校へ入るとき」(千書房刊・1600円)をお読みになると、詳しいことが分かります。


No.2  就学相談について

■ 質問

来年就学予定で、就学相談を受けたところ、「支援学校適という判定が出たので支援学校に行きなさい」と言われました。支援学校に入らなければいけないのでしょうか。

■ 答え

最近は、就学時健康診断のかなり前から「就学相談」を勧められ、相談に行く方も多いようですが、普通学級に行くことがはっきりしていたら、これも相談に行く必要はありません。それでも子どもの状態を伝えておきたいというときは、「就学相談」には申し込まず(申し込み票を提出しないで)「普通学級に入りたいので相談に来たのでよろしく」ということにして、あくまで普通学級に入るための「相談」という姿勢を貫いてください。

もし、「相談」を受けて判定が出されたときは、障害者基本法16条で、「保護者・本人の希望尊重」が明記されていますから、何を言われても、最後まで希望が変わらないことを伝えましょう。実際には、子どもの悪いところばかりとりあげ、これでは普通学級でやっていけないとか、周りが迷惑するとか、親子の希望を変えさせようとあらゆる否定的な言い方をして親子を不安にさせるこが多いです。悲しい話です。子どもができないから教育が必要なのです。その教育の場が普通学級であってはいけないなどという決まりはどこにもありません。どの場であろうと、どういう障害があろうと、学校や教委はその子を教育する責任があるのです。

ここで負けずに希望を言い続けてください。希望を変えないと就学通知を出さないような意地悪をするところもいまだに多いようですが、就学通知を出す責任は行政にあるのですから、「出さなくてもけっこうです。入学式には○○小学校に行きます。就学義務は親にありますから」と言えば、法令違反をしている行政は、逆にあわてるはずです。

困ったときには、一人だと不安だと思いますので全国連絡会に相談ください。また、全国連絡会から出されている「障害児が学校へ入るとき」(千書房刊・1600円)をお読みになると、詳しいことが分かります。


No.3 通学支援について

■ 質問

母親の体調が悪く、通学の送り迎えがむずかしいため、支援を頼んでいるのですが、認められません。他の地域で通学の支援を認めているところがあるか教えてください。

■ 答え

通学支援については、これまで認めようとしない自治体が多いという話を聞いていました。それは、移動支援に関して、通年かつ長期にわたる外出(例:通園,通学,施設・作業所への通所等)は認めないという縛りがあったからです。しかし、これを逆にみれば、期間限定ならば支援してよいともとれることから、最近では全国各地の自治体で何らかの条件はつけるにしても、通学支援を認めるようになってきています。

この相談があったときに、各地からの情報を求めたところ、以下のような情報がありました。

○愛知県のN市。「移動支援」が、障害者手帳(身体・知的など)所持の子どもの通学に認められている。(予算は、福祉)小・中・高校まで申請のすべての時間が認められ、全額給付。

○東京SI区。親の障害や疾病、就労などの事由により、学校やバスポイントへの送迎が必要と認められた場合、通学等の支援の支給を決定する

○大阪N市。(通学支援以外のことも含めて)障害のある児童生徒の就学保障のためにタクシーによる送迎を行い、介助員を各学校に配置する。医療的ケアの必要な児童については、看護師資格のある介助員を配置する。

このほか、東京SE区、A区、F市、H市、埼玉県の各地、北海道S市、神奈川県Y市、F市、新潟県N市で通学での移動支援の利用が認められています。寄せられた情報だけでもこれだけありますから、他の自治体でも、地域特性や利用者ニーズ等に応じ、それぞれの判断で実施されていることが考えられます。

○保護者の就労により送迎が困難な場合

○日中活動系サービス事業所、児童通所施設等へ通所する場合

○世帯に障害者が複数いる、ひとり親、虐待等、送迎困難と認められる家庭の事情がある場合

○保護者の疾病、入院等により一時的に通学時の送迎が困難となった場合

○通学ルートを覚えるための訓練として一時的に利用する場合

○冠婚葬祭等のために一時的に利用する場合 等々

万が一のときにもすぐに対応できるようになるといいですね。

再度、お住まいの自治体に行って、全国でこれだけの自治体が通学支援を認めていること、法的には問題なく、むしろ支援しないことが本来の主旨とは違うことをうったえてみたらいかがでしょう。子どもが学校に行けないとしたら、そちらの方がずっと大きな問題だと思います。


No.4  就学相談は受けたほうがいいですか?

■ 質問

地域の普通学級へ通わせたいと思っていますが、就学相談は受けた方が良いでしょうか?

■ 答え

はじめに結論です。地域の普通学級へ就学を希望されているのでしたら、就学相談を受ける必要はありません。就学相談を受けなくても、地域の普通学級に就学できます。就学相談を受けると、お子さんの就学先は「就学支援委員会」で検討されます。「相談」「支援」という言葉から、お子さんの普通学級への就学についてどのような支援が必要かなどの相談にのってくれると思われる方もいるかもしれません。しかし、地域によって若干の違いはありますが、多くの場合、依然として、就学相談とは名ばかりで、「その子にあった教育を」という建前のもと、子どもを判定し、就学先を振り分ける機関です。

就学相談を申し込むと、専門委員(教員)や心理士がお子さんを観察します。僅かな時間の観察・面談によってお子さんが「支援学校適」「支援学級適」と判定され、最終的には保護者の意向を尊重するとはいうものの、支援学校や学級への見学を勧められたり、普通学級での大変さを説明されたり、相談継続 という扱いでなかなか就学通知が来なかったりします。昨年の例ですが、就学相談を受けられた保護者の方が、「それまではとても丁寧で親切に対応していた区の方が、判定結果と違う希望を出したら、態度が急変しました。まるで、お上の言うことを聞かないとんでもない輩だという扱いをされました」と憤慨し ていました。普通学級に就学するのに、無駄な労力や嫌な思いをする必要はありません。

芦屋市では、数十年も前から「就学時健診」の前に、すでに「就学先の小学校」が通知されています。通知には、「表記指定の学校以外の学校(私立および国立等)に入学されるときは、その学校の入学承諾書をご持参のうえ、△月□日までにお届けください。特別支援学校へ入学されるときは、所定の手続きが必要となりますので、教育委員会までご連絡ください」と書かれています。秋の就学時健診の前の段階で居住地の学校へ就学通知が送付されています。そして、特別支援学校・支援学級を希望する場合には、別途、就学相談が行われているようです。石川県の金沢市でも2016年から9月上旬に就学時健診の通知とともに就学通知が送付されるようになったそうです。

原則、地域の普通学級。そして、希望する人が特別支援学校や学級へ行く。そのために就学相談を受けるのです。このような地域はまだ少ないのですが、これまでも就学相談や就学時健診を受けなくても、法律にしたがって、就学通知は1月末までに必ず来ています。特別支援学校や学級へ行くには、就学相談が 必要ですが、地域の普通学校へ就学するのに、就学相談は必要ありません。保育園の保母さんや幼稚園の先生に就学相談を受けるよう言われたりもしますが、「普通学級にいくので、就学相談は受けない。必要がない」とはっきり伝えましょう。

それでも、やはり不安ですよね。就学通知が届いた後、どの学校でも2」月はじめに開かれる新一年生保護者会で、お子さんの様子を学校に伝えることもできます。そこで、はじめて、その学校へ就学するための相談を具体的に始めていきましょう。

No.5  入学しましたが子どもが学校で落ち着きません

■ 質問

教育委員会や学校とやりとりをして、ようやく小学校普通学級に入学しました。しかし、入学早々、子どもは落ち着かず、教室を飛び出したり授業中に声を出したりしているようです。このままで大丈夫でしょうか。

■ 答え

今の様子が、子どもの自然の姿と受け止めてください。ですから、無理に子どもにそういう行動をやめさせようとか、厳しく叱るとか、しないようにしてください。

子どもは、周りの様子を見ながら必ず変わっていきます。あせらずに、見守ってください。 私も教員生活を長い間続けてくる中で、1年生を何度も受け持ちました。それぞれいろいろ、おもしろい子どもたちに出会いました。

1学級に40人も子どもがいた時代でしたから、大変と言えば大変でした。あるときは、入学当初、ほとんどの子どもたちが緊張してちゃんと席に着き、担任の方を向いていたのが、入学後1週間もすると、少しずつ緊張も解け、授業中教室を抜け出したり、あちこち「探検」に行って休み時間が終わっても教室に戻ってこなかったりする子たちがでてきました。またあるときは、入学式のときから、式場を走り回ったりしている子もいて、次の日には教室で泣いたり、歩き回ったりする子もいました。そういう大騒ぎしながら、子どもたちは少しずつ変わっていきます。

ある子は、学校という新しい生活の場所に慣れていなかったのでしょう。入学直後から、教室に来るなり、怒って、上履きを脱ぎ、かばんを放り投げ、大声を出して、ということが毎日続き、いったいどうしたらいいか、私も困ってしまったこともありました。さすがに、いったいこれからどうなるのかと不安にもなりました。でも、困った、大変だと思っているうちに、いつの間にか、どの子も少しずつ変わっていくのです。まずは、3ヶ月、そして3学期、さらに3年問、あせらず見守っていけたらと思います。

先の例の子は、1年ぐらいかかりましたが、ほんとうに不思議なように変わっていきました。正直、この子については、ずっと無理かと思っていました。でも、勉強もその子なりにがんばるようになりました。場合によっては、3年ぐらいかかる子もいれば、もっとかかる子もいます。でも、ゆっくり待ちましょう。

先の例の子は、1年ぐらいかかりましたが、ほんとうに不思議なように変わっていきました。正直、この子については、ずっと無理かと思っていました。でも、勉強もその子なりにがんばるようになりました。場合によっては、3年ぐらいかかる子もいれば、もっとかかる子もいます。でも、ゆっくり待ちましょう。


No.6  就学時健康診断(就健)を断るにはどうしたらよいでしょう。

■ 質問

「就学時健康診断」のお知らせが届きました。その冒頭に「学校保健安全法の規定により各小学校で、就学予定のお子様の就学時健康診断を実施いたします。・・・受診されるようお願いします。」とありました。どうしても私たち親は「規定」という言葉に身構えてしまうのですが、全国連絡会の本、「障害児が学校へ入るとき」の説明に従えば宜しいでしょうか。「就学時健康診断のお知らせ」の意味の捉え方としては、あくまで健康診断を実施する義務はあるが、子どもには受診の義務は無いという解釈で宜しいでしょうか?また、本では「学校保健法」とあり、お知らせには、「学校保健安全法」とありますが、どちらも同じものを指すと思えば宜しいものでしょうか?小学校には健診を受けない旨を電話なりで伝えることでよいでしょうか。

■ 答え

最近は状況がいろいろ変わってきてどういうやり方がよいか(すんなりいくか)、簡単には言えない面もありますが、「障害児が学校へ入るとき」の記述は十分参考にしていただいてよいかと思います。断るには、本にあるように直接学校へ話に行くか、電話で「行きません」と伝えればよいです。たまに、「就健は受けるべき」と言ってくる場合がありますので、その時は「だとしたら、その法的根拠を教えて下さい」と伝えてください。「学校保健安全法に書いてある」と言ったら「子どもが受けなければいけないとどこに書いてありますか」と聞いてみてください。それ以上何か言ってきたら、それを言っている人の名前と役職名を聞いて、「こちらで調べてまた連絡します」と伝え、地域で相談できる方がいればその方に、あるいは全国連絡会の方へ相談下さい。

言われるように、就健は教育委員会(学校ではなく)に実施の義務はあっても子どもに受診の義務はありません。もともと、「障害」児を見つけ出して支援級、支援学校への振り分けを目的としたもので、この時期に健康診断を受ける必要は何もありません。しかし、「受けません」と言っただけでこちらが間違っているような言い方をしたり、中には怒り出す人がいたりします。子どものために何が一番良いか真剣に考えて行動していることに間違いはないので、何を言われても自信をもって対応してください。

学校保健法は、2008年に学校保健安全法と言い換えられました。就健に関しては4条が11条になったぐらいで、内容的にはほとんどかわっていません。

ある学校では、77人の予定者のうち、20人も無断欠席があって教頭が嘆いたという話もあります。「障害」というより、忙しさ、受けなくても別に大丈夫という意識、無関心もあるようです。また、その日の情報と、入学してからの子どもの様子に違いがあるのがだいたい毎年の例で、現場感覚としては、就健の意味付けは薄くもなってきているという話もあります。就健も、その必要性が問われる時代になったのかも知れません。

No.7  子どもがいじめられているようですが 

■ 質問

子どもが学校でいじめをうけています。担任に相談しましたが、まだ続いているようです。どうしたらよいでしょうか。

■ 答え

いじめ自殺事件がおきても、学校がすぐにはその原因をいじめと認めないということがよくあります。最近は、いじめのやり方も巧妙になって、先生が気づかないでいることもありますが、子どもたちの様子をよく見ていると、微妙な変化はあるものです。無視、仲間外し、プロレスじみたふざけっこ、いやな言葉かけ(例「こっち来ないで」)、冷たい視線、 通せんぼなどの意地悪、座席を離す…、これらの子どもたちの行動に、たとえ担任が気がついて「そんなことしてはいけません」と言っても、子どもたちは何も感じていないことが多々あります。どこか遊び感覚で、いじめとは思っていない子どもたち。相手の心を深く傷つけてい るとは思っていないように感じます。

こういう状況で担任に相談しても、「注意はしているんですが…」という程度の答えしか返ってこないことはよくあります。このようなことはどこの教室でもおきていて、「あのときはいやだった、つらかった」で、すんでしまうこともあるかもしれませんが、場合によっては子どもに深刻な心の傷を残すこともあります。おとなの見えないところで、もっとひどいことをされていることもあるでしょう。最近は、LINEなどを使ったいじめも多くなったということですから、子どもの変化には常に注意を注ぎたいです。

少しでも心配なときは、まずは、担任に状況を詳しく聞くこと、そして調べてもらうことだと思います。誰と誰がどうして、どういう関係があって、それらに対して具体的に担任はどう対応しているのか、学校全体に報告しているのか、校長や生活指導関係の先生はどう動いているのか、など。返事があいまいなときは、直接校長などの管理職に相談した方がよい場合もあります。

よく、「お宅のお子さんにも問題があるから」という言い方をされることがありますが、これは、いじめ対応で言ってはいけないことです。「障害」児の親に「普通学級に入るといじめられますよ」という言い方もおかしいです。いじめはあくまでもいじめる側が悪いのです。ただ、いじめる側にも複雑な事情を抱えている子が多く、根本的にはその問題が解決されなければいけません。どちらにしろ、まずはいじめの状況をなくさなければ子どもはたまらないわけですから、学校全体で対策をたててもらって(たとえば、いじめが起きそうな場面には必ずおとながいるなど)いじめそのものを止めてもらいましょう。また、いじめをした側に「そんなことをしてはいけません」ではなく、それが相手にとってどんなに辛い思いをさせているかをていねいに伝える指導をしてもらうようにしましょう。一番辛いのは子ども自身ですから、親がまず子どもの味方になって、学校と対応することが大切です。

No.8  プールに入れてもらえません 

■ 質問

①おむつをしているからとプールに入れてもらえません。
②車いすの子は、危険だからプールに入れないと言われました。

■ 答え

今年もプールに入れてもらえないという相談がいくつかきていて、まだ日本の教育はこんな程度かとがっかりします。パラリンピックの成功を言う前に、プールに入れない子を入れるようにすることのほうが、よほど大事な行政の役目だと思うのですが…。

学校は、教育をするのが仕事で、教育を受けさせないということはあってはいけません。障害者権利条約では他の子(人)と違う扱いを受けることが「障害」であり、その「障害」を除去するための配慮が「合理的配慮」であると言っています。つまり、この場合、子どもがみんなと一緒に入れるようにすることが「合理的配慮」なのです。入れさせないことではなく、入れ させることが管理者の責任です。

おむつをしている子は水をよごすというのであれば、おしっこも汗と同じ成分ですから、汗をかく子も入れさせられません。うんちは、確かに大腸菌に問題がありますが、実はどの子にもおしりにうんちはついているわけで、その子だけが拒否される理由にはなりません。つまり、おむつをしている子がプールに入ってはいけない理由は何もないのです。

「車いすの子は危険」についても同じです。危険は、どの子にもあるわけで、すべての子について、どういう危険があり、そのためにどういう手立てをしようとしているかを学校は明らかにしなければなりません。車いすの子だけ手立てができないというなら、それは明らかな障害による差別です。

実は、この子たちがプールに入れない「障害」は管理者の差別心だけなのです。入れさせられない本当の理由は何かを聞いて、それが上記のようなことであれば、その間違いを指摘し、他に理由がなければ、入ることに問題はないのではないかと確かめてみたいですね。

入れさせない努力ではなく、入れさせる努力をしてほしいと言ってください。

〈参考〉
学校のプールで子どもが大便をしてしまった場合の健康への影響について、東京都福祉保健局健康安全部環境衛生課は、「塩素が消毒するので問題ない。プールの水を取り替える必要すらない」と言っています。また文部科学省の【改訂版】学校環境衛生マニュアル「学校環境衛生基準」の理論と実践の第4水泳プールに係る学校環境衛生基準 1水質 A検査項目及び基準値の設定根拠の解説では、 (1)遊離残留塩素の説明に遊離残留塩素濃度0.25mg/ で大腸菌が死滅するとの記載があります。学校のプールは残留塩素濃度が0.4mg/ 以上であることを求められているのですから、プールで大便をしてしまっても全く問題はありません。おむつをしているかどうかなんて論外です。

No.9  宿泊行事に親が付き添うように言われそうなのですが 

■ 質問

中学生です。近く、宿泊行事があります。今、学校に呼び出されています。宿泊行事で付き添うように言われそうで す。親としては付き添いたくないのですが、どう返事をしたら良いでしょうか。

■ 答え

「行きません」と、はっきりことわりましょう。

宿泊行事も、学校教育の中の一つです。何らかの事情で手助けが必要な子もいます。かりに「障害」があって手がかかる、安全上心配、医療的ケアが必要であるな どの子もいるかと思いますが、それは、親がすることではありません。学校や行政が、人手を増やす、看護師を配置するなど工夫してその子がみんなと同じよう に参加できるように配慮しなければなりません。ですから、もし、その手立てができなくて親に頼むとするなら「大変申し訳ありませんが、今度の宿泊行事にどうしても人手を増やすことができないので、おうちの方に行っていただけないでしょうか」と、頭を下げてお願いする話です。

もっとも、予算がないとか人手がないというのは、親に付き添わせるための口実でしかありません。オリンピック、パラリンピックにどれだけのお金を使って いるかということを考えれば、子ども一人の宿泊行事に対応するぐらい、やる気さえあればできることです。子どもの権利条約(2条・23 条)にも、障害者権利条約(24条ほか)にも、そして憲法にも障害児(すべての子に)に対して教育、学習参加は保障されなければならないと 書いてあります。それをしないのは、行政の怠慢でしかありません。他の子には親の付き添いを要求しないで、障害のある子だけに付き添いを要求してくる、こ れはあきらかな「障害による差別」です。

学校は、親がそういうことを知らないと思い、親が付き添ってくれればと、安易に親に要求し、承諾が得られれば、自分たちは何もしなくてよかった、という ことですませようとしています。場合によっては、付き添わないと連れていかないぞ、みたいな脅しをかけてくることもあります。

こういった「攻撃」に対して、はっきりこちらは「付き添いません」という意思を示し、子どもが参加するために必要な配慮(合理的配慮)は、学校がするべ きことではありませんか? と伝えましょう。

子どもからみれば、友だちどうしで行くからこそ楽しい宿泊行事に、親がついてきたら、たまったものではありません。子どものためにもことわりたいです。

相談の中には、その子だけ別の乗り物で行かせるとか、別メニューするとかの話もあります。事情によっては、やむをえないこともあるかもしれませんが、こ れらについても先生の都合ではなく、親の立場からみて、やってほしくないことがあったら、はっきりことわりましょう。

No.10  学校から、支援級に行ったほうが子どものためになると言われ、困っています 

■ 質問

 小学校低学年。今までそういうことはなかったのに、最近、不安定で落ち着かず、授業中に立ち歩いて勝手に教具をいじったり、友だちにいたずらした りして、先生からも強く叱られているようです。担任や学校からは、支援級に行ったほうが子どものためになると言われ、困っています。

■ 答え

子どもがそういう行動にでるのは、子どもが悪いわけではありません。今までなかったことが始まったというのは、自分のことを分かってほしいという 一つのサインかもしれません。

担任や学校は、支援級を勧めているようですが、支援級に行って子どもの問題が解決するわけではありません。今、支援級や支援学校から全国連絡会への相談がたくさんきています。支援級、支援学校の先生たちの対応が子どもにはつらくて、どうにかならないかというものばかりです。おそらく学校、担任は、そうい う実態も知らずに、場所を変えれば子どもがよくなるような思い込みであっちへ行けと言っているように思えます。

大事なことは、場所の問題ではなく、子どもと向かい合うべき周りのおとなたちが、その子と真剣に関わろうとしているかどうかではないかと思います。子ど もの行動をひとつのサインと受け止め、その子が何をうったえようとしているのか、その子の心の中に何があるのか、思いを寄せることです。

自分の思いを分かってくれないおとなが、いくらその子を強く叱ってその行動をやめさせようとしても、子どもは変わりません。まして、先生が、この子はこ の場所にいるのは良くないと思っているとしたら、子どもはそういう先生の気持ち、自分ととことん付き合おうとしないで自分のことを否定ばかりしている先生 の気持ちを見抜き、もっていきようのない気持ちを、マイナスの行動で表します。

子どもと付き合うときに必要なのは専門性でも、技術でもありません。先生が、この子としっかり向き合おうとしているかどうか、それだけです。子どもがして はいけないことをしたときは、叱ることより「どうしてそんなことをしてしまったのかな?」とまずは語りかけ、言葉に出しにくい子どもの心を読み取ることで す。そうすることで、少しずつ子どもは心を開いていきます。すぐにうまく行くわけではありません。離れた子どもの心を取り戻すには時間がかかります。あせ らずあきらめず、じっくり子どもと向き合うことです。どんなことがあっても、私はあなたと一緒だよと根気よく伝えることです。

以上のことを参考に、担任には、「あっちへ行け」ではなくて、あなたこそがこの子を救うことのできる唯一の人だということを伝え、子どもと向き合うことを お話しましょう。子どものしていることが変わらなくても、わかってくれる人がいるということだけで、子どもは安心して、無理なことはしなくなると思います。