学校教育法施行令「改正」と学校保健法施行規則決定
★学校教育法施行令「改正」、閣議決定される
年度内に決めると言われていた学校教育法施行令の「改正」が、4月19日の閣議で決まりました。一見12月のパブリックコメントのときの案とほぼ同じと見えたその内容ですが、よく見ると12月の案よりも大きく後退しています。
ひとつには、「(普通学校に入学できる)特別の事情があると認める者」について、新たに「認定就学者」という言葉を使っています。つまり、普通学校に入るには教育委員会の認定が必要であり、認定されない者は普通学校へは入れないということです。それでも入ったとすればそれは「入ってはいけないのに入った」ということになってしまい、文言こそちがうけれど「違法」「不適当」という昨年5月の文部科学省の案と同じです。
もうひとつ、22条3の前文の「法第71条の2の政令で定める盲者、聾者、又は知的障害者、肢体不自由者、若しくは病弱者の心身の故障の程度は」のところを「盲学校、聾学校、又は養護学校に就学させるべき盲者、・・・心身の故障の程度は」としています。これまで、22条の3表はあっても、この表が「盲、聾、養護学校への就学基準である」とはどこにもありませんでしたが、この表の拘束力を強めようとの意図がはっきり見えます。
今回これらの部分が変更されたことで、障害児が普通学校へ入ってはいけない新たな法的根拠ができたとは考えません(政令は行政内部の問題であってこれによって私たちを縛ることはできない)が、文部科学省が地方自治体をこういう形で縛ろうとしていることは、明らかです。教育委員会が、特殊学校への就学を強制するときの口実にこれらを使う恐れがでてきたわけで、地域での取り組みの厳しさが増しそうです。
★学校保健法施行規則もほぼ原案通りで決定
会報3月号でお知らせした学校保健法施行規則の「改正」は5月号で北村さんが書かれているように、3月29日にほぼ原案通り決められました。パブコメは1,000以上寄せられたそうですが、私たちの意見をのぞけば、そのほとんどが色覚検査の廃止に反対の意見だったとか。パブコメは全国連絡会にも送られてきましたが、そのうち今号に、茨城の二人の方のものを紹介させていただきました。
「標準化された知能テスト」を「適切な検査」に変えることによって、就学時健診の際の健康診断表の様式も多少変えられます。「知能」という文字は消えていますが、これも地方自治体の検査のしかたによっては、今まで以上にひどい状況が生まれることになるでしょう。いずれにしろ就学時健診が子どもの振り分けを目的としたものであることには変わらないわけで、その問題性は言い続けなければなりません。